2019年5月24日取材
グランアリーナレジデンス
(名鉄不動産、近鉄不動産、京阪電鉄不動産、JR西日本プロパティーズ)
インプレッション1——隣接地にスーパーマーケットができる複合開発・大規模マンションである

3年前から首都圏で分譲される新築マンションの数が減少。かつては毎年8万戸以上のマンションが分譲されていたのに、年間4万戸前後になってしまった。新規に分譲されるマンションの総数が減っただけでなく、戸数の多い大規模マンションも減ってしまったというのが、私の取材感だ。

一般的に、マンションは総戸数が200戸を超えると「大規模」と呼ばれるのだが、その大規模マンションを取材する機会が以前より減ってしまった。

ところが、マンション購入検討者は、共用施設やサービスが充実する大規模マンションを好む。特に、スーパーマーケットや医療施設などと複合開発される大規模マンションであれば、「そんなところに住んでみたい」という人が多くなる。スマホのように、1台あれば何でもできる、というマンションが好まれるのは当然だろう。

その大規模マンションが首都圏では探しにくくなっているわけだ。

「グランアリーナレジデンス」は、商業施設、医療施設、保育施設とともに開発される複合開発地内の大規模マンションだ。その総戸数は604戸。一般的な大規模の基準「200戸」の3倍なので、文句なしの大規模マンション、というよりメガ・マンションと呼んだ方が良い規模だ。

そのスケールメリットで、2つのゲストルームや読書と飲み物を楽しめるブックラウンジ、電動工具もそろえられたDIYベース、パーティーラウンジといった共用施設が充実。「niko and…」とコラボレーションした広いグランドラウンジも設けられる。

マンションの隣接地にはイオン系のスーパーマーケットが今年10月に開業予定で、3つのクリニックと調剤薬局が入る医療施設もつくられる。さらに、マンション内に保育施設もつくられる予定……まさに、スマホのように何でもできてしまうマンションになるわけだ。

複合開発による大規模マンションの長所をそろえていること、それが「グランアリーナレジデンス」の最初の注目点となる。

インプレッション2——
3LDKが2900万円台からの価格設定で、全戸分用意された駐車場も月額使用料が500円から

複合開発の大規模マンションには魅力が多い。それだけに、分譲価格は高くなる傾向がある。駅近くの複合開発・大規模であれば、それこそびっくりするような価格設定になりがち。ところが、「グランアリーナレジデンス」の予定価格は、3LDKが2900万円台から、4LDKが3900万円台からの設定。3000万円台で購入できる3LDKが多くなる、と想定される。

多くの人にとって購入しやすい複合開発・大規模マンションになっているわけだ。

そして、マンションの敷地内に全戸分の駐車スペースも確保される。「敷地内に全戸分の駐車場付き」の場合、機械式駐車場になるケースが多いのだが、「グランアリーナレジデンス」の場合、駐車スペースはすべて平置きと自走式で、機械式駐車場はない。

機械式を使わない分、月々の駐車場使用料は抑えられ、500円から6000円の予定。将来、駐車場装置の機械交換の不安もない。

さらに、平置と自走式であれば、大型車、ハイルーフ車の乗り入れも問題なし。運転が苦手の人も車の出し入れがしやすい。

「グランアリーナレジデンス」の建設地は旧・グランベリーモールにも近い(約1.8㎞)。旧・グランベリーモールは今年2019年11月にグランベリーパークとして生まれ変わり、商業施設としての魅力を増す。その注目スポットに気軽に車で出かけやすいマンションになるわけだ。

3LDKが2900万円台から予定で、平置・自走式駐車場を利用しやすいことも、同マンションの魅力。それだけでなく、「グランアリーナレジデンス」にはグランベリーパークまで車で行きやすくなる、という長所も隠れていた。

インプレッション3——建設地は、東急田園都市線の始発駅・中央林間駅までシャトルバスで直通9分

「グランアリーナレジデンス」は、複合開発・大規模マンションであり、グランベリーパークに寄り添う立地なのに、3LDK、4LDKが2900万円台から5500万円台の予定。しかも、後述するが平均専有面積が約73m2で、設備仕様のレベルも高い。

この予定価格が実現したのは、「東急田園都市線つきみ野駅から徒歩12分」という点があるからだろう。

駅から徒歩12分だから、駅近とはいえない。そして、つきみ野駅には急行や準急が停まらない。急行と準急(朝の通勤時間帯は準急が最速)を利用できる東急田園都市線中央林間駅へは徒歩19分となる。

この残念ポイントを解消するため、「グランアリーナレジデンス」には特別な仕掛けが用意されており、それを知ると「意外に便利じゃないか」と気持ちが変わる。

その仕掛けとは、マンション居住者専用のシャトルバスが用意されることだ。シャトルバスはマンションのメインエントランスから出発し、中央林間駅まで朝の時間帯で「9分」の所要時間となる計画だ。

加えて、シャトルバスはマンションの管理費で運行され、乗車時に運賃を支払う必要はない。つまり、お金を払う煩わしさがなく、マイカーならぬマイバスとして利用できるわけだ。

家族全員で通勤や通学に使えば、十分にペイして、おつりがでるのではないか。さらに、企業によっては管理費のうちシャトルバス分を通勤定期代として計上できるケースもある。そうなると、さらにお得感が高まるだろう。

私は、各地で住人専用シャトルバスを取材し、実際に体験乗車したこともある。その取材で、シャトルバスの利点をいくつも知った。

正確に運行されるバスで駅まで9分の所要時間なら、「駅から徒歩9分」の場所に住んでいるのと変わらない。いや、徒歩9分より疲れない。雨の日や寒い日、暑い日は特にありがたみを感じる。乗客は顔見知りになるので、車内のムードは穏やか……シャトルバスには意外な利点が多い。「グランアリーナレジデンス」は、シャトルバスの恩恵を十分に受けることができるマンションとなる計画である。

インプレッション4——ディスポーザー、食器洗い乾燥機を標準設置されて、平均73m2の住戸内は収納豊富

「グランアリーナレジデンス」は、3LDKが2900万円台からの予定価格でも、住戸の質は高い。

まず、模型と完成予想図で見る建物の外観、エントランスは上質だ。外壁にはシックなタイル張り部分が多く、バルコニー手すりはガラス張り。エントランスにもタイルとガラスが多用され、ガラス張りの向こうに中庭を望む。まさに、ホテルのような空間である。

セキュリティラインに守られ、部外者の立ち入りを制限する中庭「センターガーデン」には樹木が多く、楽しい空間になるだろう。

さらに、駐輪場の代わりにサイクルポートが全戸分用意されるのも、同マンションの特徴だ。

サイクルポートは床に線を引き、その枠内に、自転車を置く方式。つまり、自転車をラックに載せる必要がない平置き式で、2m×1.1mの大型スペース。3人乗り電動アシスト付き自転車と普通の自転車、さらに子ども用自転車も収めることができる。

電動アシスト付き自転車は重量制限により2段ラックには置けないため、ラックに載せずに収めることのできるサイクルポートが重宝する。これは、子育て世帯のことを考えたうれしい工夫といえる。

住戸は、平均73m2の広さを実現。そのゆとりを活かして、全戸にマルチクローゼットと名付けられた大型収納(出入り口が2つ付く)を2箇所に設置。収納充実のプランになっている。

住戸内では、キッチンにディスポーザー(生ゴミ粉砕処理機)と食器洗い乾燥機が標準設置される。

加えて、開放的な室内を実現するのも、同マンションの特徴。LD部分の天井高は一般的な2.4mを凌ぐ2.45m〜2.55m。バルコニーの奥行は2mもあり、全体的に開放感が大きい。そして、バルコニーに面したリビングダイニングの窓は支柱のないセンター開きで、開け放したときの開放感が大きい。

ちなみに、「グランアリーナレジデンス」の敷地周囲には一戸建てを中心にした住宅エリアが多く、落ち着いた環境が保たれている。静かな環境の中、開放的な住戸になっているのも、「グランアリーナレジデンス」の特徴となっているわけだ。

インプレッション5——今後の価格上昇を想定し、狙い目のマンションとなる

今、首都圏のマンションは価格上昇期に入っている。山手線内側を中心にした都心エリアでは、5億円、10億円というとんでもない価格のマンション住戸も登場しはじめた。その価格上昇は郊外に広がり始めている。

この先、2020年東京五輪の後には大きく値下がりすると予測する人もいるのだが、私はその予測に疑問を持っている。というのも、過去、五輪を開催した国で「五輪まで上昇し、その後一気に下がった」という国はないからだ。

前回1964年の東京五輪のとき、そしてソウル五輪の韓国、北京五輪の中国では、五輪の直後半年くらい経済と地価が下がったがすぐに持ち直して高い水準を続けた。7年前にロンドン五輪を開いたイギリスは、下がることなく、6年経った今も不動産価格上昇を続けている。

五輪を開く国はインフラ整備を行い、それが経済を後押しするので、「一気に下落」とはならないのだ。

現在の日本でもリニア中央新幹線、新東名高速道路、首都高都心環状線の造りかえなど、大型のインフラ整備が五輪後も続くことになっている。それらは景気を後押しすることを考えれば「五輪後に一気に下がる」という説に首をかしげざるを得ない。

五輪後に不況に見舞われたギリシャのアテネとブラジルのリオの例もあるが、2つの国は「五輪による上昇」が起きず、不況がさらに悪化した。日本の参考になる事例ではない。

これから、長い価格上昇期が続くと考えれば、複合開発・大規模マンションである「グランアリーナレジデンス」の魅力が際立つ。

このように、便利な場所で価格を抑えたマンションは、今後、急速に姿を消して行くと、私はみている。実際、神奈川、埼玉、千葉で「3LDKが3000万円台で購入できるマンション」は注目度が上がり、いつの間にか販売終了となるケースが目立っている。

「グランアリーナレジデンス」は、今こそ注目すべきマンションと評価される。