2018年2月9日取材
シティハウス文京茗荷谷レジデンス (住友不動産)
インプレッション1——山手線内側立地のマンションである

都心5区という言葉がある。千代田、中央、港、渋谷、新宿の5区を指し、「都心のなかの都心」という響きを持つ。この都心5区に対し、近年「都心6区」という言葉が使われるようになった。従来の5区にもうひとつの区が加わったわけだ。もう一つの区が文京区である。

確かに、文京区のポテンシャルは高い。

JR山手線の内側に位置し、教育機関の数が多いために文教エリアのイメージがあって緑が豊富。居住環境のよさでは、都心随一かもしれない。山手線内側エリアに位置しながら、住宅地が多く暮らしやすい場所、子育てしやすい場所として文京区の評価が上がってきたのは当然のことと思われる。

その都心・文京区でこれから分譲が始まる最新のマンションが「シティハウス文京茗荷谷レジデンス」だ。

その注目点は、まず山手線の内側エリアに位置しているということ。「山手線の内側」が。なぜ重要なのか。次の項で私の考えをまとめたい。

インプレッション2——今、価値を高めている「山手線内側」のマンション

「山手線の内側」は都心部を象徴する常套句で、23区の中心エリアを漠然と指す言葉ととして使われがちだ。が、私はそのように「漠然とした意味」で山手線内側といっているのではない。はっきりとした線引きとして「山手線の内側」と「山手線の外側」を分けて考えている。理由は、「山手線の内側」で価格上昇が著しいと感じているからだ。

なぜ、そんな現象が起きるのか。理由は、「どんな人が都心マンションを買っているのか」にヒントがありそうだ。

今、高額化した都心マンションを購入する人の多くは地方在住の富裕層。そして、外国人の富裕層だ。言い換えれば、お金を持っている人たちであり、東京のことを微細には知らない人たちである。

東京のことをよく知らないが、都心部に立地するマンションを買いたい、と思う。その際、物件を探すための分かりやすい線引きを求める。わかりやすい線引きとして目を付けられたのが「JR山手線」。「山手線の内側にある物件を買えば、間違いなし」と考えれば、地図を見るだけで、買う・買わないの判断をしやすい。

それが、「山手線の内側」で値上がりが顕著な理由だと私はみている。

世界の富裕層は、「山手線の内側」を特別な場所と考える。パリやロンドン、ニューヨークの中心地のように、「マンションを買いたくても、売り物がでにくい」と目される場所だ。世界的大都市の中心地は、「買いたくても買えない」「住みたかったら、賃貸を借りるしかない」「その賃貸家賃は目が飛び出るくらい高い」場所だと認識されている。高い家賃を稼げるので、マンション所有者は決して手放さないのだ。

山手線の内側は、今現在「買いたくても買えない場所」ではない。新築物件の数は減ったが、まだ売り物はある。だから、今のうちに買っておこうという国内外の富裕層が多い。それが、「山手線の内側」を特殊な場所にしている理由だと私は考えている。

「シティハウス文京茗荷谷レジデンス」は、希少性が高まる一方の山手線内側エリアに位置するマンション。それは、紛れもない事実である。

インプレッション3——子育て世帯で暮らしやすい落ち着きと利便性を備えた住環境

JR山手線の内側で文京区内に立地する「シティハウス文京茗荷谷レジデンス」、その立地特性をさらに詳しく見て行こう。

建設地は、東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅から徒歩11分。ほかに、同線の「南大塚」駅や都営三田線「千石」駅、東京メトロ有楽町線「護国寺」駅が徒歩圏となり、JR山手線「大塚」駅と「巣鴨」駅がそれぞれ徒歩16分、徒歩18分となる。7駅5路線が利用可能となり、目的に応じて、そして運行状況に応じて使い分けができる。

複数の駅と路線のうち、日常的に利用する機会が多くなるのは東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅と都営三田線「千石」駅だろう。いずれも、都心の主要駅を結び、使い勝手がよい。

特に、私が注目するのは、東京メトロ丸ノ内線を利用できるという点。同線には、数字に表れない利点がある。

まず、新宿・赤坂見附・霞ヶ関・銀座・東京・大手町といった都心の要衝を結ぶ。それでいて、他線との乗り入れがないので事故による遅延などが起きにくい。さらに、私が丸ノ内線を高く評価するのは、地下の浅いところを走り、一部は地上に出ている点。地下深くを走る地下鉄と比較すると、地上からホームまでの到達時間が圧倒的に早い。つまり、乗り降りが楽というメリットもあるわけだ。

その丸ノ内線「茗荷谷」駅までは教育の森公園の脇の「湯立坂」を通るルートがある。この坂道、坂道好きで知られるタモリさんは「日本で一番趣のある坂」と評していた。実際、静かで周囲の樹木が風情を生み、夏は涼しい風が吹いてくる。よい坂道だ。

夜は寂しいのではないかと思われるが、街灯が多いので、意外なほど明るい。「茗荷谷」駅から教育の森沿いの道に入るところに交番があるのも安心材料となる。もともと文京区は23区内で最も犯罪件数の少ない区であり、女性の一人暮らしにも不安のない立地といえる。

視野を広げると、小石川植物園と筑波大学東京キャンパス・筑波大学付属小学校のある教育の森公園、お茶の水女子大学キャンパスにも近い。まさに、文教エリアの趣だ。

このほか、24時まで開いているスーパーマーケットの「ライフ新大塚店」まで徒歩6分、「マルエツプチ千石店」も徒歩6分で「肉のハナマサ」まで徒歩9分、「まいばすけっと千石2丁目店」まで徒歩1分など、生活利便施設が身近に多い。

小学校が徒歩2分、中学校が徒歩11分で、徒歩10分以内に保育園・幼稚園も多い。山手線の内側で子育てしやすい場所である。

ちなみに、「シティハウス文京茗荷谷レジデンス」は、筑波大学付属の小・中・高校と東京学芸大学付属小・中学校も徒歩圏という立地。そのため、将来、自分で住まなくなったときには、有名小中学校に子どもを通わせる世帯の賃貸需要が見込める。

「シティハウス文京茗荷谷レジデンス」の建設地には、いろいろな特性が備わっているわけだ。

インプレッション4——資産価値を左右する外観・エントランスに、住み心地を高める工夫も多い

「シティハウス文京茗荷谷レジデンス」の売主は住友不動産。財閥系の不動産会社であり、そのことに安心感を抱く購入検討者も多いはずだ。

安心感が大きいだけでなく、住友不動産のマンションは、外観とエントランスのデザインがすぐれていることも特徴である。

「シティハウス文京茗荷谷レジデンス」では、外壁に白を基調としたタイル張り部分を多くし、ガラス手すりを多用。一部に木調ルーバーをアクセントとしている。デザイナーズマンションを連想させる外観だ。エントランスまわりにはコンクリート打放しも採用されている。

コンクリート打放しとは、現場打ちコンクリートの上に塗装・タイル・石張りなどを行わず、型枠を外した直後のコンクリート面をそのまま見せる仕上げ方法を指す。タイル張りや塗装を行わない分、安上がりな仕上げと思われるかもしれない。

が、実際は、非常に手間とお金がかかる仕上げなのだ。理由は、タイル張り、塗装を行わない分、細心の注意を払ってコンクリート打設を行わなければならないから。型を外したらそれでおしまい、となるため、神経を使うし、手間もかかるわけだ。

手間はかかるが、見事に打放された壁は美しく、独特のオーラを放つ。だから、個性的な建物を造ろうとする建築家が好んで採用している。

加えて、同マンションの特徴となるのが、天然石の壁と大きな窓を持ったエントランス。このように、見る人を魅了する外観とエントランスホールを私は高く評価する。というのも、タイル張り、ガラス、天然石、コンクリート打放しは、すべて経年変化を起こしにくく、むしろ風格を増す素材であるから。何十年経っても、「ステキなマンションね」と思わせる要素となるわけだ。これは将来、中古で売ろうとするときに有利な要因になる。

住友不動産がつくるマンションはデザイナーズのような美しさが身上。「シティハウス文京茗荷谷レジデンス」は、そのことを改めて思い起こさせてくれた。

インプレッション5——今後の価格上昇を想定すると、狙い目の都心マンションとなる

「シティハウス文京茗荷谷レジデンス」は、建物内のつくりもレベルが高い。共用廊下にエアコン室外機が並ぶことを防ぐS-マルチコアを採用。LD側の柱を極力住戸外に出すアウトポール設計で室内の有効面積を大きくし、ウォークインクローゼットなど大型収納付き住戸が多くなる。

設備面の工夫も多く、キッチン設備には食器洗い乾燥機を標準設置。浴室にはミストサウナ、バルコニーにはミニシンク(一部タイプ除く)も備えられる。廊下とキッチン、洗面所、トイレの床はタイル張りとなり、システムキッチンの天板は天然石だ。

二重床二重天井で、2m50cmの天井高を確保。キッチン部分でも天井高が2m20cmあり、ゆとりある室内をつくりだす。建物の質は高いが、毎月の管理費、修繕積立金は抑えられる方向。その点も、同マンションの特徴となる。

地上10階建てで、販売戸数は未定。間取りは1LD・K〜3LD・K。その分譲価格は2月9日の取材時点で未定だった。

今、首都圏のマンションは価格上昇期に入り、山手線内側エリアでは、5億円、10億円というとんでもない価格のマンション住戸も登場しはじめた。

この先、2020年東京五輪の後には大きく値下がりすると予測する人もいるのだが、私はその予測に疑問を持っている。というのも、過去、五輪を開催した国で「五輪まで上昇し、その後一気に下がった」という国はないからだ。

前回1964年の東京五輪のとき、そしてソウル五輪の韓国、北京五輪の中国では、五輪の直後半年くらい経済と地価が下がったがすぐに持ち直して高い水準を続けた。6年前にロンドン五輪を開いたイギリスは、息継ぎすることなく、6年経った今も地価上昇を続けている。

五輪を開く国はインフラ整備を行い、それが経済を後押しするので、「一気に下落」とはならないのだ。

日本でもリニア中央新幹線、新東名高速道路、首都高都心環状線の造りかえ……大プロジェクトが五輪後も続くことになっており、それを考えれば「五輪後に一気に下がる」という説に首をかしげざるを得ない。

この先、都心マンションは値段が下がりにくく、高止まりする可能性が高いと考えれば、なおさら、「シティハウス文京茗荷谷レジデンス」がどのくらいの価格になるか、興味がつのる。

山手線内側としては抑えめの価格設定、たとえば、「3LDKが7000万円台から」という武蔵小杉と大差ない価格設定であれば、検討する価値が大きくなる。そんな価格を期待したいところである。