独自調査で注目物件が判明 全国新築マンション「人気指数」 第3回 2022年7月~9月版速報

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2022年11月21日

櫻井幸雄の独自データ
独自調査で注目物件が判明 全国新築マンション「人気指数」第3回
2022年7月~9月版速報

総戸数102戸で、人気指数「6.4」となった「ザ・パークハウスグラン三番町26」
同マンションのモデルルームで筆者撮影

10年前から調べている「マンション人気指数」

「マンション人気指数」は、2011年7月から調査を開始した私の独自データだ。
それは、新築マンション各物件の資料請求数と販売センター来訪者数から人気度を計るための指標である。
2015年4月からは、販売センターを開く前、サイト上で告知を始めたマンションを対象に「事前人気指数」の公表も開始した。
「事前人気指数」は、販売開始前から人気を集めているマンションを探すための指標となる。
この10年間「マンション人気指数」と「事前人気指数」は、データがまとまるごとに経済誌やインターネットサイトで公表を続けてきた。
そして、2021年からはこのサイト上で公表することにした。
今回は、その3回目となる。

分譲中で超高人気となったマンション

2022年7月1日から9月30日までの3ヶ月間で、分譲中マンションで人気物件の目安となる人気指数「1」以上を記録したのは、全国で195物件。
そのうち、短期間に完売する可能性が高くなる、人気指数「5」以上となったのは、全国で17物件だった。

23区内山手線内側 14物件 指数「5」以上7物件(内、指数「10」以上2物件)
23区内山手線外側 46物件 指数「5」以上4物件(内、指数「10」以上1物件)
東京市部       4物件
神奈川      20物件 指数「5」以上1物件 
埼玉       16物件 
千葉・茨城    10物件
愛知~福井    12物件
京都・奈良    12物件 指数「5」以上1物件 
大阪       18物件 指数「5」以上1物件
兵庫~高知    18物件 指数「5」以上2物件 
福岡~沖縄    12物件
福島~北海道   13物件 指数「10」以上1物件 
合計        195物件 指数「5」以上17物件(内、指数「10」以上4物件)

ちなみに、半年前の2022年1月1日から3月31日の調査では、人気指数「1」以上が193物件で、指数「5」以上は15物件だったので、ほぼ横ばいの数字となった。
最高値は、「ザ・パークハウス広尾」(東京都渋谷区)の人気指数「13.4」。東京メトロ日比谷線の広尾駅から徒歩4分という立地のよさが高く評価された。ちなみに広尾駅の徒歩圏は、昭和後期に分譲された名マンション「広尾ガーデンヒルズ」と同じ条件となる。※集計後に、全戸完売。
第2位は、「パークホームズ本郷三丁目」(東京都文京区)の人気指数「12.4」。御茶ノ水駅から徒歩8分で、1LDK〜3LDKが6495万円から1億4560万円……都心部では納得感のある価格設定と評価された。
第3位は、北海道札幌市の「ブランズ円山裏参道テラス」で人気指数は「11.5」。北海道では、札幌駅や狸小路に近く、地下街に直結した超高層マンションの注目度が高まっていたが、同マンションは落ち着いた住宅エリアのマンション。札幌市内では、以前から高級住宅地と認められていた円山エリア、それも高級な飲食店が集まる裏参道のマンションである。
札幌市内で本来の高級マンションが存在感を示したかっこうである。
以上に加え、東京23区内で山手線内側に立地する「グランリビオ市谷砂土原」(人気指数7.4)や、山手線外側エリアに立地する「ザ・パークハウス 自由が丘フロント」(人気指数10.5)「パークホームズ用賀三丁目」(人気指数8.2)が、人気指数の高さで注目のマンションとなった。
総戸数が100戸を超える規模で、人気指数が高かった「ザ・パークハウス グラン 三番町26」」(人気指数6.4)も注目のマンションとなる。

その他の、極めて数値の高い人気物件と人気指数は以下のとおり。

「グランリビオ表参道」人気指数5.5
「サンウッド元代々木町」人気指数6.1
「パークホームズ三軒茶屋一丁目」人気指数5.6
「パークホームズ横浜中川ステーションプロムナード」人気指数6.2
「ザ・パークハウス代々木大山」人気指数5.5
「プラウド生駒」人気指数6.7
「ライオンズ千林大宮レジデンス」人気指数5.0
「ジオ岡本レジデンス」人気指数9.1
「プレミスト芦屋」人気指数7.6

販売開始前で超高人気となったマンション

販売開始前で人気物件の目安・事前人気指数「2」以上となったのは、全国で23物件。半年前の調査では38物件あったのと比べると、大幅減となる。マンション用地の取得が進まず、新規分譲するマンションが減っている影響だろう。
そのなかで、販売開始とともに、短期間で完売する可能性が高い「事前人指数10以上」となったのは7物件だった。
最高値となったのは「パークホームズ西小山」(東京都品川区)で、事前人気指数は驚異的な「48.3」。第2位は、「パークホームズ文京本駒込」(東京都文京区)で、事前人気指数「32.7」。第3位は、「パークタワー東中野グランドエア」(東京都中野区)で、事前人気指数「17.6」だ。
4位「パークホームズ杉並久我山」(東京都杉並区区・事前人気指数17.4)、5位「グランリビオ浜田山」(東京都杉並区・事前人気指数15.7)で、東京23区内のマンションが上位を占めた。
23区以外では、大阪市の「ローレルコート上本町五丁目」が事前人気指数「12.9」で6位に入っている。

「人気指数」、「事前人気指数」の上位マンションをエリアごとに公開

販売中マンションの「人気指数」、販売前マンションの「事前人気指数」をエリアごとに調査し、後述する人気物件と認められる条件をクリアした上位マンションを公開する。
今回は、全国を
「23区内山手線内側」
「(山手線外側で)23区内」
「東京都市部」
「神奈川」
「埼玉」
「千葉・茨城」
「愛知・三重・山梨・静岡・長野・富山・福井」
「京都・奈良」
「大阪」
「兵庫・広島・山口・香川・愛媛・高知」
「福岡・大分・熊本・鹿児島・沖縄」
「福島・宮城・岩手・青森・北海道」
の12エリアに分けて、「人気マンション」と認定される物件をリスト化して公開する。
これに加えて、全国の販売前マンションから「事前人気指数」が高い物件のリストも公開する。

2022年7月~9月人気指数物件・事前人気指数リスト

・23区内山手線内側の「マンション人気指数」高位物件
・(山手線外側で)23区内の「マンション人気指数」高位物件
・東京都市部の「マンション人気指数」高位物件
・神奈川県の「マンション人気指数」高位物件
・埼玉県の「マンション人気指数」高位物件
・千葉県・茨城県の「マンション人気指数」高位物件
・愛知県・三重県・山梨県・静岡県・長野県・富山県・福井県の「マンション人気指数」高位物件
・京都府・奈良県の「マンション人気指数」高位物件
・大阪府の「マンション人気指数」高位物件
・兵庫県・広島県・山口県・香川県・愛媛県・高知県の「マンション人気指数」高位物件
・福岡県・大分県・熊本県・鹿児島県・沖縄県の「マンション人気指数」高位物件
・福島県・宮城県・岩手県・青森県・北海道の「マンション人気指数」高位物件

・全国の「事前人気指数」上位物件

「人気指数の計算方法」

 

「新築マンション人気指数」は、資料請求数と販売センター来訪者、そしてマンションの総戸数から算出されるもの。総戸数からみて、多くの人が資料請求をし、販売センターに訪れた物件は指数が高くなり、人気が高い物件とみなされる。
調査期間は3ヶ月。3ヶ月間の資料請求数と販売センター来場組数を聞き取り調査する。資料請求数は10分の1にカウントし、来場組数の実数と合算、それを総戸数(販売対象戸数)で割って、指数を出す。指数1.0以上となるマンションを、人気物件として認定する。
指数が「5.0」を超えると即日完売が発生しやすくなる。「10」を超えれば、全戸が一瞬にして売り切れてしまう可能性が高い。
実際、人気指数10以上のマンションは宣伝を控える。これ以上、客が集まっても対応しきれない、むしろ販売センターが混乱して危険と考えるからだ。だから、「そんなマンションがあったの?知らなかった」という事態が起きがち。大げさな表現ではなく、過去の超人気物件の多くはそのようにして消えていった。

「事前人気指数の計算方法」

 

 

「販売前人気指数」は、モデルルームを開く前の資料請求時点での人気度を探るもので、「これからの要注目物件」が浮き上がる指数となる。
その算出方法は、資料請求が始まった時点から調査日までの資料請求数を聞き取り調査する。その数を総戸数で割って指数を算出。指数「2」以上の物件が、販売前人気マンションとして、認定している。