シティタワー綾瀬(住友不動産)

2024年10月、住友不動産様から依頼頂き取材しました。

シティタワー綾瀬 (住友不動産)

事前調査……湾岸からの買替え層が「次に狙うマンション」の候補に

「シティタワー綾瀬」は便利な立地の超高層マンションだ。東京メトロ千代田線とJR常磐線が利用できる「綾瀬」から徒歩1分……駅徒歩1分の場所は商業施設や銀行、オフィスビルによって占められることが多いので、「駅徒歩1分に位置するマンション」は、もうそれだけで評価のポイントが上がる。
そのインパクトが強いため、「シティタワー綾瀬」は駅に近いことがウリのマンションと思い込んでしまっていた。
ところが、「駅徒歩1分」以外の長所を重視する人たちに出会い、驚くことがあった。
それは、都心湾岸エリアでの出来事だ。
湾岸の豊洲や有明といった人気地ではこの10年ほどで分譲マンションの価格相場が大きく上がった。中古で売却すれば、新築時価格より3000万円とか5000万円高く売れるという超高層マンションが多くみられる。実際、高値で売却する人もいる。
そこで気になったのは、「高く売れるのはよいが、次はどこを狙うの?」だ。
質問してみると、検討物件として「シティタワー綾瀬」の名前を上げる人が複数いた。
港区や渋谷区、新宿区ではなく、足立区のマンションをなぜ?
答えを聞いて思い知ったことがある。
超高層マンションの売却で大きな利益を得た人は、決して浮かれてはない。堅実に次のマンションを探す。彼らが好むのは、利便性と将来性が高く、そして、値段が高過ぎず、住み心地のよいマンションである、と。
そのような観点に立ち、改めて「シティタワー綾瀬」を取材すると、「駅徒歩1分」以外のいろいろな特徴を備えることがわかった。
書きたいことが多いので、今回は画像を少なくして、じっくりと解説を行いたい。

現地調査1……建設地周辺の「将来性」を調べてみた 

「シティタワー綾瀬」では、「綾瀬駅から徒歩1分」という立地特性に注目が集まりがちだ。「駅徒歩1分」は、確かに価値がある。しかし、同マンションの立地特性はそれだけではない。
「シティタワー綾瀬」の周辺では地区計画が進行し、同マンションはその中央部に位置している。
再開発計画では新しい商業エリアが創設される。さらに、注目したいのは駅前交通広場と東綾瀬公園の整備が行われることだ。
東綾瀬公園は、綾瀬駅近くから始まり、いくつかの広場をつないで全長約2㎞に達する公園。敷地内には水の流れ、ジャブジャブ池があり、水車や滝、野球場、テニスコートもある。
同公園で、綾瀬駅に近い場所にあるのがお祭り広場。「シティタワー綾瀬」の並びに位置する憩いのスペースだ。
東綾瀬公園は上からみればU字型をしているため、お祭り広場から散策を開始すれば、最後は綾瀬駅の近くに戻ってくる。つまり、「シティタワー綾瀬」に住めば、絶好の散策コースになるわけだ。
以上「シティタワー綾瀬」の立地特性をまとめると次のようになる。
駅徒歩1分である。
商業エリアの開発計画もあり、新しく生まれ変わる街区に位置する。
そして、公園にも近い。
駅徒歩1分で商業エリアに近いマンションは少なくない。というか、駅徒歩1分なら、買い物や飲食にも便利なのは当然だろう。しかし、公園が近いという条件を満たすのはむずかしい。
「駅のすぐ前で、隣は公園になっているマンションがいいなあ」と夢描いても、「東京23区内で、それは無理か」とあきらめるのが普通だ。
それが、「シティタワー綾瀬」では実現する。湾岸エリアの住人は目の付けどころがよいと感心したのである。
思い返せば、湾岸エリアでマンションが増え始めたのは、20年近く前。当初は非常に安く販売された(だから、現在、大きく値上がりしている)のだが、初期の評価は芳しくなかった。
街全体が大きく発展する前だったので、「へんぴな場所」とか「夜は寂しい」とか言われ、専門家でも「あんなところ住むべきではない」という人がいた。そんな評価のなか、自分でよいと思ってマンションを買った人たちだから、今、「シティタワー綾瀬」に注目しているのかもしれない。

現地調査2……朝のラッシュ時、上り電車2時間で48本。都心へのアクセスが極めて良好

もうひとつ、「シティタワー綾瀬」には隠れた立地特性がある。それは、綾瀬駅からのアクセスがよいことだ。
まず、綾瀬駅では東京メトロ千代田線の始発電車が出て、その本数が多い。朝の7時台から9時台までの2時間に48本もの上り電車が利用でき、そのなかには綾瀬始発も含まれる。始発電車を待てば、座って通勤も夢ではないし、本数が多いので、座席前のつり革を確保しやすい。これは湾岸エリアとの大きな相違点となる。
じつは、湾岸エリアでは人口の急激な増加で電車に乗りにくい状況が生まれている。特に、朝のラッシュ時は電車に乗るどころか、ホームまでたどりつくのに苦労する駅が少なくない。
そのことも「シティタワー綾瀬」が注目される理由になっている。
東京メトロ千代田線に乗れば、綾瀬駅から大手町駅まで直通21分だし、北千住駅や西日暮里駅、日比谷駅などJRや他の地下鉄に乗り換えできる駅が多く、使い勝手がよい。
駅から徒歩1分で、その駅は都心に向かう千代田線の始発電車が多い……それは「シティタワー綾瀬」の大きな利点となる。

現地調査3……綾瀬エリアで際立つ建物の質の高さを実感

「シティタワー綾瀬」は建物の質も高く、都心マンションを見慣れた人たちも満足する高級感と先進性を備える。
たとえば、同マンションはホテルのような内廊下方式になっている。そんなこと当たり前でしょう、と言われるかもしれないが、足立区で内廊下方式の超高層マンションはまだ少なく、綾瀬駅周辺ではさらに珍しい。その内廊下にはエアコンが設置され、空調が施されるし、24時間ゴミ出し可能なクリーンステ—ションも各フロアに設けられる。
2層引き抜けの堂々たるエントランスは、完成すれば注目されるだろう。このエントランス、綾瀬駅の東口を出ると、すぐ目の前に位置する。多くの人の目に触れるから……というわけではなく、住友不動産のエントランスは、たとえ郊外部でも立派につくられる。
それは、エントランスは建物の命という発想の賜(たまもの)。オフィスビル開発で培ってきた考えとされるが、「シティタワー綾瀬」においても2層吹き抜け・ガラス張りのエントランスは居住者の誇りであり、喜びとなるはずだ。
ちなみに、最新のマンションはどこでもエントランスにお金をかけるが、その流れに先鞭をつけたのは住友不動産だった。
他にも、コンシェルジュサービスがあり、夜間も警備スタッフが常駐する24時間有人管理、テレワークラウンジ、ゲストルームなど共用施設、サービスの充実ぶりには目を見張る思いがする。
付け加えると、オートロックではハンズフリーキーを採用。これは、玄関キーをバッグやポケットに入れておくだけで、オートロックの自動ドアが開く方式。細かい配慮が随所に施されるのである。

「シティタワー綾瀬」は内廊下方式を採用。しかも、各住戸の玄関前に深いアルコーブ(くぼみのように設けた玄関前スペース)を設けている。内廊下に面して玄関が並ぶわけではない。これ、意外に採用例が少ない工夫だ。

現地調査4……住戸内でも、居住満足度を高める工夫が多い 

質の高さは共用部だけでなく、専有部(各住戸内)にも感じられる。
超高層マンションにありがちな、住戸内への柱の食い込みが極めて少なく、プランはすべてきれいな正形のプラン。家具の配置がしやすく、暮らしやすい間取りと評価される。
天井が高く、下がり天井が少ないのも「シティタワー綾瀬」の建物特性となる。リビング部分での天井高は2m62㎝から2m67㎝。一般的なマンションは天井高2m40㎝程度なので、モデルルームに入ると、大きな開放感を感じるはずだ。
加えて、室内廊下の幅は芯々で約950㎝。標準的な廊下幅より10㎝程度広い印象を受けた。二重床仕様で床に段差がないことも付け加えたい。
設備仕様のレベルも高く、キッチンにはディスポーザー、食洗機が付き、トイレは手洗いカウンター付き、浴室にはミストサウナが付く。

ディスポーザー、食器洗い乾燥機が付くシステムキッチン。カウンターは天然石が採用されている。

キッチンでは同時吸排型レンジフードが採用されるため、サッシからの風切り音が軽減されるし、玄関ドアを開けるときに妙に重いと感じることがない。以上は、プロ好みの特徴である。
バルコニーは奥行2mのゆとりあるサイズで、モデルルームでは椅子とテーブルが置かれている。

奥行が2mもあるバルコニー。眺望が開けた住戸が多いのも、「シティタワー綾瀬」の大きな特徴となる。

超高層マンションのバルコニーに家具を置くの?と疑問を抱く人もいるだろう。たしかに、強い風が吹く日に家具を置くことはできない。室内にしまうことが求められる……が、実際に超高層マンションの上層階に住むと、バルコニーに椅子とテーブルを置く人が多いのだ。
飲み物片手にゆっくりと時を過ごす。そのような暮らし方を知っている住友不動産だから、広いバルコニーを採用したのだろう。
実際、「シティタワー綾瀬」では、目の前に高層の建物がなく、眺望の開けた住戸が多くなる計画だ。バルコニーライフを楽しみたくなる超高層マンションなのである。
玄関近くに広いトランクルームが付くといった工夫もあり、「シティタワー綾瀬」では基本的なつくりのよさを感じる。
華美な装飾を施すのではなく、実質的に生活を快適にする設備仕様を重点的に採用しているのだ。
それも、買替え層に支持される理由になっていると考えられる。

現地調査5……安全、安心を守る超高層マンションでもある 

「シティタワー綾瀬」は、災害に対する強さも特徴となる。
大きな地震の揺れを抑える制震構造を採用しているし、非常用電源も備える。災害時に使用できる1階の共用トイレや共用の水栓も備え、さらに、防災用の井戸も設置される予定だ。
大地震が起きたときのため、マンホールトイレ、かまどベンチ、防災備品も備える。
なぜ、そのような防災設備が必要なのか、というと超高層マンションの住人は大災害時、建物内に留まることを求められがちであるからだ。
大地震が起きたとき、エリアの避難所は建物が倒壊した木造住宅の住民で満杯になるのが普通。大地震が起きたときも建物が無事なマンション、特に頑丈な超高層マンションの住民はマンション内に留まることを求められる。
阪神淡路大震災や東日本大震災でそのことを経験した住友不動産は、地震でマンションに留まるときも安心な建物をつくり続けている。
ちなみに、「シティタワー綾瀬」の電気室は2階に設置されている。これは、2019年10月の台風被害を教訓にしたものだ。
当時、一部のマンションで地下の電気室に雨水が浸入。電気室に水気は禁物なので、配電を止めた事例があった。以後、住友不動産は2階以上に配置する措置をとっている。「シティタワー綾瀬」も、教訓を活かしているわけだ。
多くの経験を基に、災害が起きたときも「住戸内にいたほうが安心」というマンションになっていること……それも「シティタワー綾瀬」の大きな特性になっている。

◆「シティタワー綾瀬」公式サイトはこちら

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