シティテラス多摩川(住友不動産、長谷工コーポレーション)

2022年12月取材

シティテラス多摩川 (住友不動産、長谷工コーポレーション)

住宅評論家・櫻井幸雄が、分譲中マンション、もしくはこれから販売開始されるマンションをスマホ片手に取材。建設地と最寄り駅、そして販売センターを歩き回り、「どんなマンションなのか」「注目すべきポイントは」を調べる。
今回は、東京都調布市で分譲がはじまったばかりのマンション「シティテラス多摩川」をいち早く現地調査した。
調布市に位置する敷地は約3万7000㎡となり、総戸数905戸。極めてスケールが大きく、発表されている予定価格「約72㎡の3LDKが3890万円から」も大いに注目される。建物の魅力と、価格の理由を現地周辺とモデルルームで詳しくみてまわった。
説明中の動画はコメント入りで、動画中にだけ出している情報もある。ぜひ、音を出して視聴いただきたい。

建設地の周辺と調布駅、狛江駅を現地調査する
━━「シティテラス多摩川」の建設地は特殊な場所である。新宿から直線距離で約14㎞と都心近接なのだが、環境のよさが際立つ。そして、建設地一帯は駅から離れているのに注目物件が次々に登場している場所……エリアの魅力を探りたい。

調査1 「シティテラス多摩川」の建設地って、どんなところ?

「シティテラス多摩川」の建設地は、多摩川に近く、空が大きく感じる場所だ。
多摩川まで歩いて行くと、川面を眺める遊歩道が整備され、休日はそぞろ歩きやジョギングを楽しむ人の姿が絶えなかった。
複数の公園があり、じつに開放的で気持ちのよい場所だ。

「シティテラス多摩川」の建設地は、多摩川の川沿いに近く、住宅地としての歴史が長い場所だ。
建設地の近くには日活調布撮影所がある。この撮影所は調布のシンボルにもなっていた。現に、現在の調布駅には、往年の名画「大魔神」や「ガメラ」のイラストが掲げられている。

多摩川沿いの場所には、一戸建て住宅地も多い。住宅地として長く愛されている場所だと感じる。

多摩川に近い場所は、昭和時代から、さかんに分譲マンションが建設されてきた歴史がある。都心への通勤に便利な調布市内で、多摩川の水辺に近く、緑が身近に豊富な住環境が以前から愛されていたわけだ。

マンションの立地を評価するとき、「駅に近い利便性」を高く評価する人がいる。一方で、「駅から離れてもいいから環境のよさ」を好ましく思う人もいる。じつは、私自身も後者の環境重視派で、「緑の多さや静かさが実現するなら、多少駅から離れてもよい」と思っており、実際にバス利用立地のマンションを購入したこともある。
バス利用立地であるため、広い住戸が納得感ある価格で販売されたマンションだった。
ただし、バス利用立地で環境のよいマンションでは、注意したいことがある。
そのひとつが、「生活しやすい」という条件を備えているかどうか。駅から離れても、買物は便利。小学校、中学校が近い。交番もあり、安心……そのような生活環境のよさも大事になるわけだ。
では、「シティテラス多摩川」の建設地はどうだろう。

住環境をチェックしよう。

「シティテラス多摩川」の建設地は、1960年代に開発された「多摩川住宅」内にある。「多摩川住宅」は、東京都住宅供給公社が最初につくった大規模団地で、その先進性でモデル団地ともされた。歩道がしっかり整備され、街路樹など緑も多い。なにより、緑豊かで落ち着きがあり、静かな環境が特徴である。
その「多摩川住宅」は地区計画が設定され、再開発が始まった。総面積約50ヘクタール(50万㎡)となる壮大なプロジェクトだ。
「シティテラス多摩川」は、その第1弾として登場するマンションとなる。これから先、さらに新しいマンションが増えて、大きく生まれ変わる場所であるわけだ。

モデル団地となっていただけあって、建設地周辺に生活施設はすべて身近にそろっている。
たとえば、通学区の染地小学校が徒歩8分~11分(棟によって異なる)で、中学校は徒歩11分から14分だ。

染地小学校

マンション建設地から徒歩5分~8分のところに交番があり、その裏には生協やドラッグストアがある。生協は、より大きな店舗への建て替え工事が始まっている。

さらに、「イトーヨーカドー国領店」が徒歩15分~19分。大型店舗なので、食品以外の買物にも便利だ。

「シティテラス多摩川」は、これから建設されるマンションなのだが、すでに周辺環境が整っている。
それは、歴史ある大規模団地の建替えで誕生するマンションであるから。駅から離れた場所にぽつんと誕生する不便なマンションではない。

建替えに際して、第一に考えられたのは、良好な住環境を引き継ぐこと。「多摩川住宅」では、団地内の随所に公園が設けられていた。その要素は「シティテラス多摩川」にも引き継がれる。

写真は「多摩川住宅」内の公園。公園は、新しい形でマンション内に再生される計画だ。

また、歴史ある団地のため、敷地内には太く育った樹木が残る。その樹木も、極力新しいマンション内に残される計画である。

まとめ

「シティテラス多摩川」は、環境重視派に向くマンションである。
その建設地は新宿から直線距離で約14㎞。多摩川に近く、川沿いの公園、緑地が続く場所だ。
川沿いの道をウォーキングしたり、ジョギングしたりする人の姿が多い。
昭和時代、モデル団地とされた「多摩川住宅」の建替え第1号として誕生するマンションでもある。
建替えのため、買物施設、学校、交番などが整備されており、はじめから暮らしやすい環境が用意されている。
エリア内の公園や樹木を極力残し、住みやすいマンションとなる点にも期待が高まる。

調査2 最寄りの駅を2箇所、現地調査した

「シティテラス多摩川」の最寄り駅は、京王線の調布駅と小田急線の狛江駅だ。
狛江駅まで歩いて20分ほどの距離なので、たまには健康のために歩いてみようか、と思える距離だが、現実的にはバスを利用することが多くなるはずだ。
私は、バス利用のマンションを積極的に評価している。それは、環境重視のマンションが好きで、実際にバス利用立地のマンションを買った経験があるからだ。
ただし、私が評価する「バス利用のマンション」には、条件がある。それは、朝の通勤時間帯にバスの本数が多く、バスルートの道路が混まないことだ。

「シティテラス多摩川」からは、複数のバス停、バス路線を選ぶことができる。
「多摩川住宅中央」バス停から「調布駅南口」バス停までは約13分の所要時間。「西和泉」バス停から「調布駅南口」バス停までの所要時間は約12分。「多摩川住宅南口」バス停から「狛江駅北口」バス停まで所要時間約8分などだ。
いずれも、朝の通勤時間帯でも、同じ所要時間となる。
つまり、朝の通勤時間帯も運行が滞ることはない。これは、大きな利点となる。

バスの本数は、たとえば多摩川住宅西バス停から調布駅南口行の場合、朝の通勤時間帯で5分に1本程度だ。今後、居住者が大きく増えれば、さらに本数が増える可能性もある。

調布駅と狛江駅は、いずれも魅力の多い駅となる。

まず、調布駅について。
調布駅は京王線。特急を含むすべての電車が利用できる駅で、新宿駅までは18分。通勤時間帯は特急利用で23分の所要時間となる。

調布駅は2012年から地下に入り、地上は再開発されている。

その結果、人気が上がり、駅周辺のマンション価格が上昇するという動きが出てしまった。

次に狛江駅。
狛江駅は小田急線。途中駅で東京メトロ千代田線に乗り入れる電車を利用することで、表参道駅まで22分(平常時は25分)、大手町駅まで35分(同39分)など。こちらも便利だ。

狛江駅は、華やかな調布駅とは異なり、落ち着いたムード。むしろ、こちらの方が好きという人もいるはずだ。

狛江駅には自転車で行くこともできる。

狛江駅の駅前には一時利用の駐輪場もあった。2時間まで無料なので、買物にも使いやすい。

京王線沿線には自転車を生活の足にする人が多い、というのが私の取材感。府中でも調布でも、平日の午後、自転車で買い物に出かける主婦の姿を見ることが多いからだ。
京王線沿線では、駅から離れた場所に住宅地が広がっていること、坂が少ないエリアなので自転車を利用しやすいこと、さらに、駅周辺に無料で利用できる駐輪場が多いことも、自転車利用者が目立つ理由だと思われる。
「多摩川住宅」エリアでは昭和時代からマンションが建設され、生活している人のなかには自転車利用者が目立つ。聞けば、売り場面積の大きな「イトーヨーカドー国領店」や調布駅周辺まで自転車で日常的に出かけるという。なかには、多摩川沿いの道で二子玉川まで自転車で行く、という方も。自転車で暮らす楽しさが広がる場所といえるだろう。

まとめ

「シティテラス多摩川」は、調布駅や狛江駅までバス利用となるマンションだ。
そのおかげで、ゆとりある広さと納得感のある価格設定が実現する。
バスの運行はスムーズ。朝の通勤時間帯に渋滞にはまる、といった支障が生じにくい。
調布では京王線、狛江では小田急線を利用できるので、目的地に合わせた使い分けができる。
京王線調布駅は特急を含むすべての電車が利用でき、朝の通勤時間帯、新宿駅まで18分の所要時間となる。
狛江駅からは、歩いても20分程度。たまには歩いてみようかという気になる距離だ。
平坦な場所なので、自転車で駅まで行くこともできる。

新宿の住友三角ビルで公開されているモデルルームで、プロとしての注目ポイントを解説
━━「シティテラス多摩川」のモデルルームは、住友不動産総合マンションギャラリー新宿館で公開されている。
西新宿の超高層ビル群のなか、「住友三角ビル」の愛称で知られるビルの5階だ。住友三角ビル(正式名称:新宿住友ビルディング)は、2020年にリニューアルを行い、オープンエアの広場が全天候型イベント会場「新宿住友ビル三角広場」に生まれ変わっている。コロナ禍でのリニューアルだったので、知らない方も多いだろう。

調査3 完成予想図で、建物の外観や共用部の魅力を探る

総合マンションギャラリー新宿館では「シティテラス多摩川」の建物外観や共用部の説明を模型ではなく、映像で行っている。オンライン見学が増えている今、合理的な手法といえる。
そこで、外観完成予想図などを提供してもらい、それを元に、説明を行いたい。

まずは、外観の特徴について

「シティテラス多摩川」の建物は11棟に分かれ、全905戸の大規模マンションとなる。南見向き中心、つまり多摩川の方向を向いた住戸が多くなる。多摩川とその緑地までの間に建物はなく、住戸によっては目の前に開放的な景観が広がることになる。恵まれた立地条件であることが、この完成予想図から分かる。
景色のよさを堪能するため、バルコニーにはガラス手すりを採用。アースカラーのタイル張り部分を中心にした落ち着いた外観で、随所に配置された縦のアクセントは黒やオレンジで色づけされる。このアクセントも印象的だ。
奇をてらうわけではなく、上品に個性を演出した外観と評価される。
そして、敷地内の緑も豊富になる計画だ。
このように、タイル、ガラスを多用し、緑に囲まれた外観を私は高く評価する。というのも、タイルとガラスは経年変化を起こしにくく、むしろ風格を増す素材であるから。
そして、樹木は大きく育ち、マンションを飾る要素となる。つまり、何年経っても、「素敵なマンション」と呼ばれ、マンションの資産価値を高く保つ効果を生むためである。

上の完成予想図では、建物と敷地の特徴がさらによく分かる。
外壁にタイル張り部分が多く、建物がゆったり配置されていることも分かる。
敷地内の樹木も多く、敷地内の樹木は約4万5000本。緑地面積は9880㎡になる計画だ。
その結果、敷地内には4つのパティオ(中庭)が設けられる。
駐車場は機械を用いない自走式と平置き式。将来、駐車場装置のメンテナンスや更新で予想以上のお金がかかる、といった事態が起きないようにしている。
長く住み続ける上では、非常にありがたい工夫だろう。

全905戸のスケールメリットで、共用部も豪華。都心の高額マンションを思わせる

マンションの顔となるエントランス部分も上品。そして、重厚さも備える。車寄せは特大で、これなら運転に自信がない人でも不安なく利用できるだろう。住宅棟とは別に共用棟があり、そのなかに2層吹抜けのエントランスホールやオープンラウンジ、ビジネスシーンにも対応するテレワークルーム、コミュニティルーム、キッズルーム&ペアレンツスペース、2つのゲストルームなどが配置される。

共用棟の中も豪華になりそうだ。

共用棟のなかに設けられ、仕事や勉強の場としても活用できそうなオープンラウンジ。2層吹き抜けで天井が高く、のびのびした空間となる。
豪華で大型の共用施設があると、マンション内での生活が楽しくなる。
このような共用施設の価値は、マンションでの生活が始まってから実感するものである。

以上の共用施設は、すべて豪華なつくりが特徴となっている。一方で、運営にお金がかかるものはない。自走式と平置の駐車場も維持費が安く済む方式だ。これにより、毎月の管理費・修繕積立金を抑えようとしているのも「シティテラス多摩川」の隠れた特徴となっている。

まとめ

「シティテラス多摩川」の外観は、タイル張りとガラス面が多く、しかも敷地内に緑が多い。これは資産価値を高める要因となる。
マンションの外観とエントランスが魅力的だと、「こんなマンションに住みたい」と思う人が増える。それは、中古で売りやすくなることを意味する。つまり、資産価値を高く保つ効果を生むわけだ。
共用施設を集めた共用棟があり、大きなガラス窓が付いた2層吹抜けのエントランスホールなど共用施設も充実する。
一方で、維持にお金がかかる共用施設は駐車場を含めて見当たらない。
毎月の管理費・修繕積立金を低く抑えるように工夫されたマンションとなっている。
これは、長く住み続けようと考えている人にとって、うれしい特徴となるはずだ。

調査4 モデルルームとして公開されている住戸内で、居住性重視の特徴を見てまわる

住友三角ビル内にある総合マンションギャラリー新宿館では、「シティテラス多摩川」のモデルルームが公開されている。

「シティテラス多摩川」では1DK~4LD・Kの住戸が用意され、主力は、3LD・K。3LD・Kはほとんどが70㎡以上のゆとりある広さになっている。
モデルルームは、70.12㎡。このところ、首都圏では70㎡を切る広さの3LDKを見る機会が増えたが、それよりもひとまわり広い印象を受けた。

さらに、室内の有効面積を拡大する工夫も複数あった。

引き戸がなぜよいか、を説明したい。

次に注目したいのは、収納スペースが多いこと。3LD・Kタイプは、すべて2つのウォークインクローゼットが付いており、他に納戸もある。

「シティテラス多摩川」の特徴となるのが、住宅設備のクオリティが高いこと。そのことがよく分かるのが、キッチン部分だ。

なぜ、天然御影石のキッチンカウンターが高評価なのか、説明しよう。

もうひとつ、キッチン部分で注目したいのは天井が高いこと。キッチンの天井が高いマンションは数が少ない。

確認したら、キッチン部分で天井高は2m28㎝もあった。

LD(リビングダイニング)では、室内側への柱の食い込みがないことと下がり天井が少ないことに注目したい。

さらに、住戸のクオリティが高いことを示しているのがZEH(ゼッチ)である点。簡単にいえば、省エネ性能が高く、住宅ローンやローン控除の優遇を受けることが可能になる仕様だ。

バルコニーでは、隣戸との間のパーティションに注目したい。

もうひとつ、クオリティの高さを感じたのが、浴室だった。

複数のミストサウナを楽しむことができるコントローラー。この操作で、夏の暑い時期、水ミストで穏やかにクールダウンすることもできる。

まとめ

「シティテラス多摩川」の住戸は、3LD・K中心。その3LD・Kはほとんどが70㎡以上とゆとりがある。
面積が広いだけでなく、切り詰めた室内廊下、バルコニー側の柱を住戸外に出していることで、有効面積を拡大している。
ゆとりある広さを生かし、ウォークインクローゼットが2つと納戸が付くなど、収納充実のプランニングとなっている。
キッチンには天然の御影石カウンターが標準設置となる。
ZEH(ゼッチ)マンションで、LDだけでなく、隣り合う居室にも床暖房が入る。窓の断熱性能を上げてあり、年間の光熱費を抑えることができる。
バルコニーのパーティションは床面から天井までのフルサイズだ。
浴室にはミストサウナも付く。
住戸のクオリティが高いことも「シティテラス多摩川」の注目点となる。

最後に

「シティテラス多摩川」は、建物の性能、周辺環境に秀でたマンションとなる。
一方で、やはり気になるのは、駅からバス利用となる点だろう。
そのおかげで、広い住戸が実現し、価格に納得感が大きいのも事実。住友不動産のマンションでこの価格設定は注目だろう。
特に、「シティテラス多摩川」のように、大きく生まれ変わろうとする地域で最初に出てくるマンションは、とりわけ割安に販売されるもの。その特性を最後にまとめさせていただいた。

◆「シティテラス多摩川」公式サイトはこちら

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