2015年4月3日取材
DEUX TOURS CANAL&SPA(ドゥ・トゥール) (住友不動産)
インプレッション1——販売開始から1年が経って、来場者増えたマンション

中央区内で、銀座から2.2km圏に建設される地上52階建てのツインタワーマンション「DEUX TOURS CANAL&SPA(以下、ドゥ・トゥール)」を取材するのは、実は今回が初めてではない。私の取材メモを見直すと、2013年11月21日13時30分、オープンする前のゲストサロン(販売センター)を訪ねて取材をしている。一般公開が始まる1ヶ月ほど前のことだ。

それから、1年半近くが経つ2015年4月3日、もう一度ゲストサロンを取材したのは、同マンションで興味深い現象が起きているからに他ならない。

1年ほど前から分譲が始まっているマンションなのだが、ここに来て、来場者が増加。つまり、購入検討者が増えるという現象が起きているのだ。

普通、販売開始から時間が経てば経つほど来場者が減り、販売センターは寂しくなるもの。ところが、「ドゥ・トゥール」はむしろ活気が増している。理由を探るべく、再度の取材を行った。

インプレッション2——人気が再燃した最大の理由は、価格の妥当感

取材で、最初に気になったのは、分譲価格。2013年11月の時点では、安いとは感じなかった分譲価格が、1年半後の今、都心部のマンションが急騰するなか、割安と感じる。これは、多くの購入検討者が抱く印象ではないだろうか。

2015年10月に確認したところ、70m2のメインタイプが7000万円台からの設定。1m2あたりほぼ100万円という設定の住戸が多くみつかる。

このところ、都心部の山手線内側では、新築分譲マンションの数が減り、希に分譲される物件は価格が高騰。1m2あたり200万円以上のケースが珍しくなくなった。70m2で1億4000万円というレベルである。

それと比べると、「70m2が7000万円台」は、どこかほっとする設定。だから、注目度が高まったと考えられる。

インプレッション3——中央区内で、銀座から2.2km圏の再開発エリア内に立地

「70m2が7000万円台」で、立地と建物にも注目点が多い。それが、「ドゥ・トゥール」というマンションの大きな特性である。

まず、立地について。

「ドゥ・トゥール」の建設地は、中央区晴海3丁目。銀座から約2.2kmの距離で、都営大江戸線「勝どき」駅から徒歩9分、2020年東京五輪の選手村に近い場所に建設される。

建設地は、新たに開通する環状2号線と晴海通りという二本の大動脈に囲まれた晴海のセンターゾーンに位置し、同マンションは「晴海三丁目西地区第一種市街地再開発事業」の中核を成す建物として誕生する計画だ。

「環状第2号線」が開通(平成27年度完成予定)すれバ、汐留、新橋、虎ノ門、赤坂方面へのアクセスが向上。さらに同年完成予定の「首都高速10号晴海線」によって羽田空港や成田空港などへのアプローチも向上するはずだ。

一方で、1万5000m²もの敷地面積があり、約200mにわたって運河に面する立地特性を活かし、水辺の光景と豊富な緑に囲まれた住環境も特徴となる。

マンションの1階に24時間営業のスーパーマーケットを誘致するほか、徒歩約4分の「晴海トリトンスクエア」には、複数のスーパーマーケットや飲食・物販店舗、郵便局から医療機関など多様な生活利便施設がそろっている。

「ドゥ・トゥール」は、立地の魅力も十分に備えているわけだ。

インプレッション4——免震構造で、長期優良住宅

「ドゥ・トゥール」は、建物にも注目すべき特徴がある。免震構造でなおかつ長期優良住宅の認定を受けているのだ。

「免震構造」と「長期優良住宅」の認定を受けているマンションは。まだ数が少ない。私の記憶では、日本中で10物件をわずかに超えるくらいではないか。それも、同マンションの大きな注目点なのだが、免震構造と長期優良住宅については、もう少し説明が必要だろう。

まず、免震構造について。

一般的に免震構造は地震の揺れを4分の1から5分の1に軽減するとされ、東日本大震災時にもその効果を発揮。私の取材では「テーブル上のワイングラスも倒れなかった」などの証言を得ている。

超高層タワーマンションは、地震で倒壊や大きな損壊を受ける可能性は極めて低い。しかし、揺れによる被害は生じやすい。その揺れを軽減する免震装置を備えていれば、安心感が大きい。

次に、長期優良住宅の認定について。

「長期優良住宅の認定」は、長持ちする建物であり、その建物内でずっと住み続けることができるように工夫されていることを意味している。

たとえて言えば、おじいちゃんが若い頃に買ったマンションで孫やひ孫の代まで住み続けることができるようなもの。

それほど長く住み続けるためには、住戸内の設備や間取りは何度か交換しなければならないだろう。その交換やメンテナンスがしやすいように工夫されて、はじめて長期優良住宅の認定を受けることができる。

日本の政府は昭和の終わり頃から長持ちする住宅造りを目指し、最初は「100年に及ぶほど長寿命の住宅づくり」を広めた。次いで出てきたのが「長期優良住宅」の認定。これは、100年住宅よりも長寿命ということで「200年住宅」という呼び名もあったほど。長寿の証である。

これからの日本は、中古住宅の取引が活発になると予想される。全般的に住宅の寿命が延び、新築物件が減ってくるためだ。中古の取引が活発になると、建物の質によって、値付けが変わってくると私は考えている。そのとき、長期優良住宅の認定を受けているマンションは大きな付加価値を持つことになる……私はそう予測し、長期優良住宅を高く評価している。

「ドゥ・トゥール」は。免震構造とともに、この長期優良住宅の認定を受けている。極めて安心感の大きなマンションといえる。それも、注目を高めている理由のひとつだろう。

インプレッション5——共用施設、各住戸にも魅力が多い

「ドゥ・トゥール」の建物には、そのほかの注目点も多い。

たとえば、マンションの顔となる1階グランドエントランスホールは、天井高最大10m超で天然石とタイルを多用したリッチな空間。ホテルのようにエスカレーターを備え、2階のグランドロビーは、広さ約550m²で、美術館を彷彿とさせる。

建物を囲む緑も豊富だ、敷地内には500本を越える中高木、約4,800m²に及ぶ植樹帯を配し、緑に囲まれたマンションの印象を持つ。

共用施設も充実し、幅15mの浴槽を備えた広さ約200m²の「サウナ付大型スパ」や43階に設置される「ビューラウンジ&バー」、コミュニティを育む「キッズルーム&ペアレンツサロン」などが用意される。

さらに、マンションからJR山手線「新橋」駅まで住人専用のシャトルバスが運行される計画もある。これは朝夕の通勤時間帯、山手線の始発から終電までに合わせて運行されるもので、多いときは8分間隔で運行されることが予定されている。

さらに、24時間有人管理で、夜間も警備員と管理員が共に常駐する態勢も整えられる。このように施設・サービスが充実するのは、1450戸のスケールメリットによるものと評価される。

各住戸内にも工夫が多い。

「ドゥ・トゥール」は、52階建てで、開放感の大きな立地特性を備えるため、眺望の開けた住戸が多くなる。その長所を活かすため、建物が極力見合わないよう配棟の角度に配慮。さらに、住戸に天井から足元近くまでの大型窓を採用。柱・梁の構造物が室内側に出ないアウトフレーム工法を組合せた「新ダイナミックパノラマウィンドウ」で、思い切り眺望を楽しむことができる住まいに仕上げられている。

キッチンのディスポーザー、浴室のミストサウナ、タンクレストイレなどを標準設置し、細部まで磨き上げられたレジデンスになる計画だ。

インプレッション6——都営大江戸線を利用できる点にも注目

「ドゥ・トゥール」の最寄り駅は、都営大江戸線「勝どき」駅。この都営大江戸線には、私が密かに注目している将来性がある。それは、2020年の東京五輪を期に24時間運行を行う可能性があるのではないか、という点。オリンピックの開催地では通常、24時間の交通網がつくられる。競技前日のコーチやスタッフが夜中も動き回るからだ。その交通網として東京都が運営する都営大江戸線が24時間運用される可能性がある。そして、東京五輪が終わった後も……もちろん、これは私の個人的意見。夢のような話なのだが、もし実現したら都営大江戸線の価値が飛躍的に高まり、沿線各駅の注目度も高まるだろう。

「ドゥ・トゥール」は、その都営大江戸線を使いこなせる場所に建設されるマンションである。これは、同マンションで、私が密かに注目するポイントである。

※2017年10月現在、販売が終盤になっているが、相変わらず来場は好調。70m2の住戸が7000万円台で販売されている都心タワーマンションがなかなか無いことが理由だろう。